2012/01/04

スナップ・バック条項とは?

1月4日付けの日本経済新聞朝刊にTPPに関する記事が載っています。
これは米国のUSTR元代表にインタビューをしたもので、要旨としては、

「国内で必要な改革を断行できない国を入れても交渉全体を遅らせるだけというのが米政府と議会、他のメンバー諸国の共通認識。」
「日本は長年の懸念である農業や自動車、牛肉、非関税障壁、日本郵政の保健分野などをめぐり顕著な譲歩を示す必要がある。」
「自動車で日本への市場アクセスの問題が改善されない場合に、スナップ・バック条項を設ける可能性はある。」

さて、スナップ・バック条項とは? 世界のFTAやTPPについて学ぶ際に知っておいたほうが良い項目でしょう。これは韓米FTAで導入された自動車関連紛争で特別に認められた救済措置で、簡単に言うと以下のようなものです。

スナップ・バック条項
「韓米FTAでは、締約国の措置がFTAの規定に違反または無効化侵害しており、それにより貿易が実質的な影響を受けているとされた場合、相手国は最恵国待遇税率を超えない水準まで自動車の関税を引き上げることができるとする措置を導入した。」

ちなみに韓国はEUとのFTAではこのスナップ・バック条項は盛り込んでいません。

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