以前に筆者はブログか何かで、輸出管理法令の英文訳は、法律と令しか存在しない、つまり外為法と輸出貿易管理令、外国為替令、しかない、ということを書いた覚えがあります。
なので輸出管理実務に実際に必要な省令や通達は英文訳がないので不便だなあ、ということを言いたかった訳です。
ところが省令も以下のものが「日本法令外国語訳データベースシステム」に掲載されていることを最近発見しました。
- "貿易外省令" つまり貿易関係貿易外取引等に関する省令 (Ministerial Ordinance on Trade Relation Invisible Trade, etc.)
- "貨物等省令" つまり輸出貿易管理令別表第一及び外国為替令別表の規定に基づき貨物又は技術を定める省令 (Ordinance of the Ministry Specifying Goods and Technologies Pursuant to Provisions of the Appended Table 1 of the Export Control Order and the Appended Table of the Foreign Exchange Order)
- 輸出貿易管理規則 (Export Trade Control Ordinance)
ただし注意しなければならないのが、これらは最新の変更を反映していないという点です。
例えば貿易外省令は翻訳日が2009年5月です。ですので外為法の改正で現在は大きく変更になっっている第9条が古いままです。
また、貨物等省令も翻訳日が2009年10月なので、最新のリストの2010年4月のものではありません。また、貨物等省令は1年に1回くらいの頻度で変更になり、近いうちにまた変更になります。
とはいえ、変更がない部分などでは英語標記をチェックする上で大変参考になります。
2011/04/25
2011/04/20
HS code 表をiPhoneで持ち歩く
HS code 表をiPhone にダウンロードできるアプリがあるので早速試してみました。
これは日本語版は存在せず、英語版のみになります。115円です。
http://www.hscodehandbook.com/
ただしHSコードだけで、税率はありません。HSコードは6桁までの情報です。
用語で検索もできます。しかし用語はあいまい検索ではなくexact match です。
つまり、HS code 8471 にあたるPCやコンピューターなんかも、"PC" とか "computer" では検索できず、"automatic data processing machine" というどれかの言葉でないと検索できません。
iPhone で常にHS codeを持ち歩いて参照できると便利なことってあるのでしょうか?
しばらく使って試してみたいと思います。
これは日本語版は存在せず、英語版のみになります。115円です。
http://www.hscodehandbook.com/
ただしHSコードだけで、税率はありません。HSコードは6桁までの情報です。
用語で検索もできます。しかし用語はあいまい検索ではなくexact match です。
つまり、HS code 8471 にあたるPCやコンピューターなんかも、"PC" とか "computer" では検索できず、"automatic data processing machine" というどれかの言葉でないと検索できません。
iPhone で常にHS codeを持ち歩いて参照できると便利なことってあるのでしょうか?
しばらく使って試してみたいと思います。
2011/04/15
アジアパシフィックの本部として最適の都市は?
MNC (Multi National Company) のアジアパシフィック (AP) の本部を置く都市はどこが一番人気があるのでしょうか? ある欧米の商工会議所が調査を行い、その結果をたまたま入手しました。
発行は2011年ですので調査の元データーはおそらく2010年のものでしょう。
調査の項目や基準は、以下の通りです。
広州や深センなど中国の都市が東京より上なのは、やはり中国の勢いを感じます。
この調査のデーターはおそらく2011年3月の東日本大震災より前でしょうから、東京の位置づけは7位から今後落ちていくと思われます。地震以降、拠点を東京から大阪あるいはアジアの他の都市に移した企業も多いと聞きます。
私見ですが、東京へAPの本部を誘致を本気で考えるなら以下の3点の改善は必要でしょう。
発行は2011年ですので調査の元データーはおそらく2010年のものでしょう。
調査の項目や基準は、以下の通りです。
- 顧客やマーケットに近いこと
- 法制度環境の友好度
- 安定した政治環境
- 友好的なビジネス環境
- 有利な税制環境
- 優れた人材のアクセス環境
- オペレーションコスト
- 透明性がありマーケットアクセスが容易
- 生産設備や工場へのアクセス
- ディストリビューションチャネルへのアクセス
- 上海
- 香港
- シンガポール
- 北京
- 広州
- 深セン
- 東京
- クアラルンプール
- バンコク
- ソウル
広州や深センなど中国の都市が東京より上なのは、やはり中国の勢いを感じます。
この調査のデーターはおそらく2011年3月の東日本大震災より前でしょうから、東京の位置づけは7位から今後落ちていくと思われます。地震以降、拠点を東京から大阪あるいはアジアの他の都市に移した企業も多いと聞きます。
私見ですが、東京へAPの本部を誘致を本気で考えるなら以下の3点の改善は必要でしょう。
- マーケットの拡大や技術革新の展望を示す
人口が減少し、マーケットが小さくなっていく場所に好き好んで投資を続ける企業はありません。移民も規制されていますし、様々な考えやバックグラウンドを持った人材が衝突して生み出すイノベーションも期待できない。 - 透明性のある法規制、特に不透明な運用をどうにかする
非関税障壁、日本独自の基準のわかりにくさ、恣意的で神経質かつ細部にフォーカスしすぎの運用、英語での法令が手に入りにくい、など - 人材の不足、優秀な人材へのアクセス改善
どんな分野にしろグローバルに通用するビジネススキルをもった人材で、英語のみで業務が遂行できる人材の絶対数が国力と比較して少ない。いても大企業に偏っており人材の移動が少ない。
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